身体の部位を指す言葉として「骨盤」は広く定着していますが、「腸骨」と聞くと内臓の腸そのものと混同する方もいるかもしれません。腸骨とは、骨盤を構成する主要な骨のパーツ名です。
成人の骨盤の構造を細かく見ると、中央にある逆三角形の「仙骨(せんこつ)」、その尾端にある「尾骨(びこつ)」、そして左右に羽のように広がる一対の「寛骨(かんこつ)」が強固に結合してできています。この寛骨はもともと1つの骨ではなく、成長の過程で3つの骨が癒合したものです。
その3つこそが、上部を大きく占める「腸骨」、椅子に腰掛けたときにお尻の底に当たる「坐骨(ざこつ)」、そして恥骨結合を介して前下部で合わさる「恥骨(ちこつ)」です。つまり、骨盤という器全体の「上半分から両サイドの壁」を形成している巨大な骨板が腸骨にあたります。手を腰に当てた際、親指と人差し指の間にすっぽりと収まる硬い骨のアーチ、あれこそがまさに腸骨の場所です。