2015年にノーベル生理学・医学賞を受賞した大村智特別栄誉教授の功績は、今もなおキャンパス全体の精神的な支柱だ。微生物が生産する有用な化学物質に着目し、世界中の数億人もの人々を感染症の脅威から救ったイベルメクチンの発見。その根底にあったのは、土壌から微生物を採取し続けるという地道で泥臭い観察眼と情熱だった。
現在、研究棟のラボでは、その志を継ぐ若い研究者たちが未解明の感染症や難治性疾患に対する新薬候補の探索に邁進している。最先端のゲノム解析技術と伝統的な微生物スクリーニング手法を融合させた独自のアプローチは、国内外の研究機関や製薬企業からも高い関心を寄せられている。