スライム企画がもたらした熱狂は、産業構造そのものをも塗り替えた。一人のYouTuberが動かす経済効果の大きさに企業が着目し、インフルエンサーマーケティングの潮流が一気に加速。従来の広告枠買い付けとは異なる、クリエイターのパーソナリティと直結したタイアップモデルが定着する契機となった。
今日において数兆円規模へと拡大したクリエイターエコノミーの源流を辿れば、自宅の一室で粘液まみれになりながらカメラに向かって笑っていた彼の姿に行き着く。個人がメディアとなり、莫大な経済価値を循環させるという青写真が、あの緑色の液体の中で具現化されていた。