アニメーション史における決定打となったのが、ウォルト・ディズニーが手がけた名作『ピーター・パン (1953年の映画)』の公開だった。ここで確立されたブロンドのお団子ヘアとグリーンのミニドレスをまとった姿は、世界共通の文化的記憶として定着する。
ウォルト・ディズニー・カンパニーが長年育んできたビジュアルアイデンティティは、時代と共に新たな解釈を獲得していった。かつてはスクリーンの中で無声のままパントマイムを繰り広げていた少女が、現代では抑圧からの解放や個性の確立を象徴するエンブレムへと変貌を遂げたのだ。クラシックなアニメーションのセル画から抜き出されたようなポーズが、今や個人の皮膚の上で永遠の命を得ている。