『Lemon』が生まれたきっかけは、石原さとみ主演の法医学ミステリードラマ『アンナチュラル』の主題歌オファーでした。ドラマ制作陣から提示されたテーマは「傷ついた人々を優しく包み込むような楽曲」。米津玄師は台本を読み込み、死因究明を通じて残された生者の救済を描く物語に寄り添う形で制作をスタートさせました。
しかし、作曲の佳境を迎えていた2017年12月、敬愛していた祖父が突然他界するという深い悲運に見舞われます。大切な家族の死という生々しい痛みに直面した米津は、ドラマへのタイアップという枠組みを超え、自らの喪失感と真正面から対峙することになります。制作は一時難航を極めましたが、祖父への個人的な想いを注ぎ込むことで、嘘偽りのない純度の高い祈りの歌として『Lemon』は完成しました。