現場でカメラの前に立った俳優陣にとっても、この撮影は前代未聞の連続だった。ルーク・スカイウォーカーを演じた若き日のマーク・ハミルは、得体の知れない生物や巨大なブルースクリーンに囲まれながら、何もない空間に向かって演技を続けなければならなかった。現実感が希薄なセットの中で、彼は持ち前の純真さと瑞々しい焦燥感を役に投影し、観客が感情移入できる唯一無二のアンカーとなった。
一方、ミレニアム・ファルコンの船長ハン・ソロ役を射止めたハリソン・フォードは、ルーカスが紡ぎ出す専門用語だらけの台詞に時に疑問を呈した。「ジョージ、この台詞は文字で書くことはできても、口から声に出して言えるような言葉じゃないぜ」――現場でフォードがそう呟いたという逸話は有名だ。しかし、この生身の役者たちが持ち込んだ即興的な空気感とアイロニカルなユーモアが、ともすれば浮世離れしがちなSFの世界に、力強い体温と血肉を与えたことは疑いようがない。