市場が激しく上下動する中、SNSや知恵袋などの個人投資家コミュニティでは「今買えば高値掴みになるのではないか」「暴落を待って現金比率を高めるべきか」という切実な悩みが連日交わされています。
行動経済学において、人間は「利益を得た時の喜び」よりも「同額の損失を被った時の痛み」を約2倍強く感じる「損失回避バイアス」を持つとされます。2024年夏の急落劇のような暴落を一度経験すると、市場が回復基調にあっても「また下がるかもしれない」という恐怖からエントリーをためらい、結果的に上昇相場を取り逃がす投資家が後を絶ちません。
現場のリアルな証券口座データや売買動向を見ると、相場の底を完璧に言い当てて一括投資に成功した個人投資家は極めて稀です。大半の成功例は、短期的なノイズに惑わされず、相場の調整局面で機械的に買い増しを継続した層に集中しています。「買い時はいつか」を予測する行為そのものが心理的罠を生み出している現実を直視する必要があります。