全国トップクラスのメロン産地として知られる茨城県鉾田市。その強さを決定づけているのが、県が10年以上の歳月をかけて育成したオリジナル品種「イバラキング」だ。上品な甘さと滑らかな舌触り、そして緻密な果肉は日持ちも良く、現代の消費者の好みを完璧に捉えている。
ほこた農業協同組合(JAほこた)の売り場に足を踏み入れると、緑色のネットが美しく張り巡らされた果実が誇らしげに鎮座している。現在、地域全体で推し進められている「鉾田市特産品ブランド化プロジェクト」の成果が、この売り場にもはっきりと現れていた。選果基準を厳格化し、光センサーで糖度を徹底選別した個体だけがプレミアムな証を纏って店頭に並ぶ。
生産者の名が記されたプライスカードには、土壌づくりから温度管理に至るまでのこだわりが短い言葉に凝縮されている。買い手はただモノを買うのではなく、作り手のプライドを買い取っているのだ。