高速道路で発生する混雑の約6割は、事故や工事ではなく、地形の起伏に起因する「自然渋滞」だ。特に下り坂から上り坂へと切り替わる「サグ部」やトンネルの入口手前は、時代が変わっても最大の発生源であり続けている。
ドライバー自身は一定の速度を保っているつもりでも、視覚的な錯覚や勾配の変化によって車両の速度は自然と低下する。アクセルを踏み増し損ねた1台の減速が、後方へ行くほど大きなブレーキの連続を生み出す。車間距離を詰めて走る車が多いほど減速波は一瞬で後ろへと伝播し、気づいたときには完全な停止状態を作り出してしまうのだ。