3月の卒業式シーズンは、体育館や講堂内の冷え込みが厳しく、防寒対策が欠かせません。しかし、普段着の防寒感覚でインナーを選ぶと、着物特有のシルエットを壊してしまう危険があります。
【和装インナーとヒートテック代用の注意点】
専用の肌襦袢や裾よけがない場合、キャミソールやペチコートでの代用は可能です。また、防寒用としてユニクロの「ヒートテック」をはじめとする機能性インナーを着用する際は、「前後ともに大きく襟ぐりが開いたワイドネック(バレエネック)タイプ」を必ず選んでください。着物は首の後ろ側(衣紋)をこぶし一つ分ほど抜いて着付けるため、通常のクルーネックや中途半端なUネックでは、背中からインナーが完全に露出してしまいます。また、袖丈は七分袖や八分袖を選び、着物の袂(たもと)からインナーが覗かないようにします。
下半身の防寒には、股上の浅いレギンスやタイツが有効です。ただし、お手洗い時の着脱を考慮し、足袋を履く場合はつま先が分かれた「和装用タイツ」や「レギンス+足袋」の組み合わせを選んでください。
【持っておくと安心な着崩れ防止&エマージェンシーグッズ】
- 着物クリップ(または大きめの洗濯バサミ):お手洗いの際、袴と着物の裾をまとめて帯に固定するために2〜3個バッグに入れておくと重宝します。
- ヘアピン・アメピン(数本):髪飾りのぐらつき補強や、衿元の乱れを応急処置するために必須です。
- 絆創膏(ばんそうこう):草履の鼻緒による靴擦れや、新しいブーツの踵擦れ対策として即座に対応できます。
- 安全ピン(大・小):万が一、重ね衿のピンが外れたり、腰紐の緩みで裾が落ちてきたりした際の最終防衛ラインとなります。