突然視界に閃輝暗点が生じた際、向かうべき診療科の第一選択は「脳神経外科」または「脳神経内科(頭痛外来)」です。
視覚の異変であるため、多くの人が真っ先に眼科を訪れます。もちろん、網膜剥離や眼底出血、緑内障発作などの眼科疾患を除外診断するために眼科を受診すること自体は間違いではありません。しかし、眼球に明らかな異常がないと判明した段階で、速やかに脳神経領域の専門医へ紹介を受ける必要があります。
脳神経外科で行われる中心的な検査は「頭部MRIおよびMRA検査」です。
- MRI検査(磁気共鳴画像):脳組織の断面を撮影し、後頭葉をはじめとする脳内に微小な隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)や脳腫瘍、脳動静脈奇形(AVM)などの器質的病変が存在しないかをミリ単位で精査します。
- MRA検査(磁気共鳴血管撮影):造影剤を使わずに脳血管の立体画像を構築し、脳動脈瘤の有無、主幹動脈の狭窄や閉塞、血管の蛇行や解離を精密に確認します。
特に以下に該当する場合は、様子を見ることなく即日または数日以内の早期受診が強く推奨されます。
- 45歳以上で、人生で初めて閃輝暗点を経験した
- 閃輝暗点の後に頭痛が全く起こらない
- 閃輝暗点の発作頻度が週に何度も生じるなど急激に増えている
- 手足のしびれ、脱力感、呂律(ろれつ)が回らない、他人の言葉が理解できないなどの神経症状が併発した
- 視野の欠損が60分以上経過しても元に戻らない