調理台にブロッコリーを置き、キャベツのように頭(花蕾側)から包丁を一気に押し込むと、無数の小さな蕾の粒が切断されてまな板一面に飛び散ります。この失敗を引き起こす構造的な理由は、ブロッコリーの頭部が数千個におよぶ微細な花の蕾の集合体だからです。
蕾をまったく散らさずに小房へ切り分けるための基本手順は、「裏返して茎側から包丁を入れ、最後は手で割き開く」というシンプルなアプローチにあります。
まず、ブロッコリーを裏返して柄(太い主茎)が見える状態にします。太い主茎と各小房をつないでいる細い枝の根元を確認し、外側にある房から順に刃を入れて切り離していきます。このとき、中心に向かって放射状に包丁を滑らせるのがコツです。
小房が大きく二つに分けたい場合でも、決して蕾の上から刃を入れてはいけません。小房の柄(茎)の部分に縦1センチメートルほどの切り込みを入れ、そこから指で左右に引き裂くように割ります。繊維に沿って自然に分かれるため、蕾の粒を刃先で断ち切ることなく、美しい形のまま均一なサイズに仕上がります。
お弁当用や離乳食用にさらに小さく分けたい場合も同様です。茎の部分に小さく刃先を当てて手で細かく割くことで、一口サイズやお弁当の隙間に収まるミニ房を無駄なく作ることができます。