北海道の冬期(12月〜3月)における移動では、時刻表の数字通りの運行を前提にする計画は破綻を招きます。日本海に直接面した小樽沿岸部は、ひとたび発達した低気圧が通過すると猛烈な地吹雪と高波に見舞われる過酷な自然環境に晒されているためです。
この区間における冬の運行状況 遅延情報を読み解くには、JRと高速バスが抱えるそれぞれのウィークポイントを把握しておかなければなりません。
JR函館本線は、銭函〜朝里間の線路が海岸線すれすれを走っているため、強風による波しぶき(潮風による架線トラブル)や吹きだまりによる雪害を受けやすく、風速規制による徐行運転や運転見合わせが頻繁に発生します。一方、高速バスおたる号が走る札樽自動車道は標高の高い山間部を通過するため、吹雪による視界不良(ホワイトアウト)やスリップ事故による通行止めが日常茶飯事です。
高速道路が通行止めになった場合、バスは国道5号線へと迂回しますが、一般道も除雪作業やトラックの立ち往生によって大渋滞を引き起こし、通常1時間の道のりが2時間半から3時間以上に膨れ上がる事例も珍しくありません。
降雪期の現地行動指針として推奨されるのは、移動当日の朝に「JR北海道 列車運行情報」と「NEXCO東日本 ドライブトラフィック」の双方を必ずチェックすることです。JRに乱れが生じている場合は早めにバス乗り場へ向かう、あるいは高速道路が閉鎖されている場合は運行本数と除雪体制に厚みがあるJRを選択するなど、柔軟なエスケープルートの確保が明暗を分けます。