芥屋の大門の真髄を味わうなら、芥屋漁港から出航する芥屋の大門遊覧船への乗船が欠かせません。陸上からは決して見ることのできない海蝕洞の開口部は、高さ約10メートル、奥行き約90メートルにも及びます。海上から小型船で洞窟の間口へじわじわと舳先を突っ込んでいく瞬間、頭上を覆い尽くす黒褐色の大岩塊と、海水が青黒く淀む洞窟奥部の静寂は、言葉を失うほどの迫力に満ちています。
乗船時間は約25分間で、大人料金は1,000円(小人500円)前後で推移しています。ただし、計画を立てる上で最も警戒すべきは遊覧船運航状況の不安定さです。外海に面した玄界灘は波のうねりが発生しやすく、「晴天無風に見えても、外海に出るとウネリが高く欠航」「出航はするが、安全確保のため洞窟内への進入は断念し手前で旋回」というケースが日常的に起こります。
運航期間は例年3月中旬から11月下旬までであり、冬季(12月〜翌年3月上旬)は荒天が続くため原則として全便運休となります。現地関係者は「週末の晴天時であっても、波浪注意報の発令や干満のタイミングによって午前と午後で運航可否が逆転することがある。来訪当日の朝に公式情報や電話で確認することを強く推奨する」と証言しています。