「広島駅から宮島へのアクセスで一番お得で速い方法は一体どれなのか」――この疑問に対する結論から言えば、スピードとコストパフォーマンスの総合力においてJR山陽本線を利用するルートが圧倒的に優位です。しかし、旅の目的が「平和記念公園とセットでの周遊」や「路面電車の風情を楽しむこと」である場合、選択肢の序列は変わります。
広島駅から宮島へ至る主要アクセス手段は、大きく分けて以下の3系統に集約されます。
第1の選択肢は、王道であるJR山陽本線(広島駅〜宮島口駅)+宮島口フェリーです。広島駅から宮島口駅までの所要時間は約28分(運賃420円)。宮島口駅からフェリー乗り場までは徒歩約3分、フェリー乗船時間は約10分(運賃200円+宮島訪問税100円)のため、乗り換えの待ち時間を含めても約40〜45分、総額720円で島内へ足を踏み入れることができます。便数もJRが日中1時間に4〜5本、フェリーが10〜15分間隔で頻発しており、迷う余地がありません。
第2の選択肢は、広島電鉄(路面電車・広電宮島線)+宮島口フェリーです。広島駅電停から広電宮島口駅までは直通で約70分(運賃270円)。フェリー代を含めた合計運賃は570円となり、JR利用と比べて片道150円安く抑えられます。ただし、所要時間は約85〜90分とJRの約2倍かかるため、「車窓から広島の街並みをのんびり眺めたい」「広電の一日乗車乗船券を活用して市内観光も兼ねる」という目的がない限り、タイムパフォーマンスの面では慎重な判断が求められます。
第3の選択肢は、平和記念公園内の元安桟橋から宮島桟橋をダイレクトに結ぶ「世界遺産航路(高速船)」です。広島駅から原爆ドーム前までは路面電車やバス等で約15分移動する必要がありますが、元安桟橋から宮島桟橋までは船一本・約45分(片道2,200円+宮島訪問税100円)で直結します。原爆ドームと厳島神社という2大世界遺産間を陸路の乗り換えなしで移動できる唯一無二の動線であり、川から広島湾へと抜けるクルーズ体験としての付加価値は極めて高いと言えます。