ネット配信の普及は観戦スタイルを劇的に変えましたが、実際のユーザー体験にはどのような課題や本音が隠されているのでしょうか。SNSやファンコミュニティ、スタジアム現地での取材を通じて浮かび上がったリアルな声を集約しました。
都内のIT企業に勤務する30代男性は、「以前は平日の昼間に行われる母校の試合を諦めるしかありませんでした。しかし今は、オフィスのデスクで片耳イヤホンを装着し、画面の隅にバーチャル高校野球の小窓(ピクチャー・イン・ピクチャー機能)を置きながら見守ることができます。9回裏の逆転劇をリアルタイムで目撃できた瞬間は、思わず声を上げそうになりました」と語ります。
一方で、現場の利用者が口を揃えて指摘するのが「パケット通信量の激しい消耗」と「端末の発熱問題」です。
外出先でモバイルデータ回線(4G/5G)を使用して最高画質(1080p)のライブ映像を視聴した場合、1試合(約2時間〜2時間30分)でおよそ2GB〜3GB以上のデータ容量を消費します。月末に「いつの間にか契約上限に達して速度制限がかかり、肝心の決勝戦が見られなくなった」という悲鳴は毎シーズン頻発しています。
また、真夏の屋外や冷房の効いていない車内で長時間ストリーミング再生を続けると、スマートフォンの内部温度が急上昇し、保護機能によって画面が暗くなったりアプリが強制終了したりする事象も見受けられます。快適なスマホ視聴方法としては、以下の対策が推奨されます。
- 長時間の連続視聴時は、配信設定の画質を「自動」から「中画質(480p/720p)」へ手動で落とし、通信量を約3分の1に抑制する。
- Wi-Fi環境がない場所では映像配信を控え、一球ごとの戦況が把握できるテキスト速報へ適宜切り替える。
- スマートフォンのケースを外して放熱を助け、モバイルバッテリーを充電しながらの連続視聴を避ける。