尾浜勘右衛門を語る上で欠かせないのが、アニメ・漫画界でも極めて珍しい「16年後 名前」の獲得エピソードです。初出は1990年代の原作漫画『落第忍者乱太郎』第29巻。当時は忍術学園の背景に小さく描かれた通行人、いわゆる名もなきモブキャラクターの1人に過ぎませんでした。
転機が訪れたのは、原作コミックス第46巻(2009年刊行)のことです。読者から寄せられた「あのキャラクターは一体誰なのか」という熱烈な問い合わせに対し、原作者・尼子騒兵衛先生が「尾浜勘右衛門」というフルネームと「5年い組」という所属を設定。初登場から約16年という気の遠くなるようなブランクを経て、正式な忍術学園の生徒として命を吹き込まれました。制作関係者の証言によると、当時の編集部内でも「まさか1枚の背景カットから主要キャラクターが誕生するとは」と驚嘆の声が上がったといいます。
アニメ化における本格的な登場回は、第18期第31話「学級委員長会議の段」(2010年放送)です。名実ともに学園の一員となった彼は、その後「忍たま乱太郎 五年生」のメインエピソードにおいて欠かせない主軸へと急速に定着していきました。