サウンド面での成功を支えたのは、名プロデューサーであるクインシー・ジョーンズの緻密な音作りだ。二人は前作からの進化を目指し、シンセサイザーの最先端技術と、生のR&Bグローヴを極限まで融合させた。冒頭の重厚なベースラインと切れ味鋭いブラスセクションの連打は、聴き手の一拍目の心臓を掴んで離さない。
マイケルが紡ぎ出すアグレッシブなボーカルは、息遣いや叫び声の一つひとつがパーカッションのように機能している。ポップ・ミュージックの枠組みを押し広げ、R&Bやロックの境界線を完全に消し去ったこの音響設計は、当時の音楽産業全体に強烈なインパクトを与えた。細部まで計算し尽くされたサウンドの強固さは、何十年経った今でもまったく古びることがない。