結論から言えば、天板を「一緒に入れて予熱する」か「外に出しておく」かは、作りたい料理が求める底面の焼き加減によって180度変わる。食材を乗せた瞬間に下から強烈な熱を伝えたいなら天板ごと予熱し、全体をじんわり優しく均一に包み込みたいなら冷たい天板に並べてから庫内へ送り込むのが鉄則だ。
熱せられた金属天板はフライパンと同じ役割を果たす。予熱された天板に生地を落とせば、瞬時に底面へ熱が移り、気泡が一気に膨張して立ち上がりが鋭くなる。一方で、デリケートな焼き菓子にこれを適用すると、上面に焼き色がつく前に底が真っ黒に焦げてしまう。焼きムラに悩む人の多くは、このシンプルな熱の受け渡し順序を見落としている。