プロ直伝シェーディングの入れ方|顔が大きく見える失敗を防ぐ骨格別法則

プロ直伝シェーディングの入れ方|顔が大きく見える失敗を防ぐ骨格別法則

プロ直伝シェーディングの入れ方|顔が大きく見える失敗を防ぐ骨格別法則の基本情報から最新動向までを一挙に解説しました。

小顔を狙ったはずのメイクが、かえって顔を膨張させて見せる最大の要因は、認知心理学で知られる「デルブーフ錯視(同心円錯視)」と「囲み効果」にあります。人間の視覚は、ある領域の外周を濃い色でぐるりと囲むと、内側の明るい領域を無意識のうちに独立した図形として切り離し、コントラストによって中心部の面積を実際以上に強く知覚する特性を持っています。輪郭を塗りつぶすようにシェーディングを施すと、顔の余白が額縁のように強調され、平面的で巨大な印象を与えてしまうのです。

コスメカウンターの現場で活躍する現役ヘアメイクアップアーティストへの取材でも、シェーディングで失敗する理由の上位には共通した技術的誤認が挙げられています。

「多くの方が『削りたい場所』に直接濃い色を置いています。しかし、人の骨格は球体に近い多面体です。エッジのない滑らかな面にいきなり濃度の高いブラウンをのせると、光のグラデーションではなく単なる『肌のくすみや汚れ』として脳が認識してしまいます。さらに、ベースのファンデーションとの境界が綺麗にぼかされていないため、顔の表面に人工的な境界線が生まれ、顔の横幅や縦幅を視覚的に固定してしまうのです」

もう一つの決定的な要因が「色選びの誤謬」です。日本人の肌は黄色みを帯びているケースが多いものの、顔に落ちる本物の影に赤みや黄みはほとんど含まれていません。オレンジ寄りのブロンザーをシェーディング代わりに使用すると、光に当たった瞬間に影ではなく「日焼け跡」や「色浮き」として悪目立ちします。自然な骨格補正を成立させるには、自肌のトーンより明度を2トーン落とし、彩度を極力抑えた無機質な影色を選ぶ必要があります。

小林 直樹
著者

小林 直樹

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。