韓国社会において厳格に守られているのが、年齢や社会的立場に応じた言葉遣いの境界線です。単独で「チンチャ?」と口にする行為は、韓国語のタメ口とパンマル(반말=ぞんざいな言葉)に該当します。初対面の相手や年長者に対して「チンチャ?」と返答することは、日本語で言えば初対面の取引先や先輩に「マジで?」とタメ口で聞き返すのと同義の無礼にあたります。
丁寧さを付加する際は、語尾に「ヨ(요)」を付けたチンチャヨの敬語表現(진짜요?=本当ですか?)を用います。ただし、この「チンチャヨ」も親しい間柄での「です・ます調(ヘヨ体)」の範疇に留まります。企業の面接や公式なプレゼンテーション、目上の重役に対する会話では、より格調高い「チョンマリムニッカ?(정말입니까?=本当でございますか?)」や「チョンマレヨ(정말이에요=本当ですよ)」を使うのがマナーです。
現代の韓国における対人心理学の観点からも、親密さをアピールしようとして早急にパンマル(チンチャ)を使う行為は「心理的バウンダリー(境界線)」を侵害するリスクとして敬遠される傾向にあります。打ち解けた関係になるまでは「チンチャヨ」や「チョンマル」を基軸に据えるのが賢明です。