彼のキャリアを語る上で欠かせないのが、絶対王者と目されていたクレベル・コイケに対する完全完封劇だ。下からの極めを武器に多くの強豪を葬ってきたクレベルのガードポジションに対し、真っ向からグラウンドで入り込み、パスガードとパウンドで圧倒したあの試合は、日本MMA史に残る衝撃作となった。
あの1戦は単なる金星ではない。「相手の最も得意なフィールドを無力化する」という明確な戦術構築の勝利だった。相手の足の効かせ方、腰の切り方を完全に把握し、ミリ単位で自分のポジションを修正する。あの夜、世界中のアナリストが彼のトップコントロールの技術を教材として取り上げたほどだ。