衛生面と並んでユーザーを悩ませるのが、部屋のあらゆる場所に付着する「謎の白い粉」と、設置場所周辺の「水浸し問題」です。
超音波式加湿器を数週間稼働させていると、テレビの画面、パソコンのファン周辺、黒い棚の上などに、まるで小麦粉をまぶしたような白い粉末が付着することがあります。この粉の正体は、水道水に含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラル成分です。水分だけが空間で蒸発した結果、結晶化したミネラル分が周囲に残留する現象であり、人体への毒性自体は極めて低いものの、精密機械にとっては深刻な脅威となります。
実際にPC内部に吸い込まれたカルシウム粉が基板のショートや冷却ファンの異音を招いた事例や、AV機器の光学レンズを曇らせたトラブルが報告されています。部屋が白く汚れるのを嫌ってミネラルウォーターを使おうとする方がいますが、これは絶対に避けてください。市販のミネラルウォーターには塩素消毒が施されていないため、タンク内で雑菌が猛スピードで繁殖し、肺炎リスクを劇的に跳ね上げる結果になります。
さらに、超音波式が噴出するミストは「気体」ではなく目に見える「液滴」であるため、粒子の重量によって床面付近へと落下しやすくなります。湿度が上がりきらないうちにミストが床に降り注ぐと、フローリングに水たまりができ、放置すれば床材の反りやカビの温床へと直結します。これを防ぐには、床面から最低でも70cm〜1m以上の高い台に設置し、エアコンの温風やサーキュレーターの気流に乗せて部屋全体に拡散させる工夫が欠かせません。