「脳梗塞」と「脳卒中」の関係性を最もシンプルに捉えるなら、「脳卒中という大きな枠組みの中に、脳梗塞が含まれている」という構造になります。医学的には「脳血管疾患」や「脳血管障害」と呼ばれるカテゴリーの中に脳卒中が位置付けられています。
脳卒中は大きく分けて、血管が「詰まるタイプ」と「破れるタイプ」の2つに分類されます。脳梗塞はまさに前者の代表格であり、脳の血管が閉塞して血流が途絶え、脳組織が壊死してしまう状態を指します。一方、脳卒中という呼び名は、突然(卒然として)邪風に当たって(中る)倒れるという古くからの病態描写に由来する包括的な呼称です。
日本国内における脳卒中発症者のうち、全体の約6割から7割を脳梗塞が占めているのが実情です。そのため「脳卒中=脳梗塞」と同一視されがちですが、治療方針や緊急度、血管の状態が異なるため、正しい包含関係を把握しておくことが一次予防・二次予防の第一歩となります。