1994年7月4日から9月19日にかけてフジテレビ系列の月曜9時枠で放送された本作は、平均視聴率19.4%、最高視聴率23.7%(ビデオリサーチ関東地区調べ)を記録したメガヒット作です。脚本を担当したのは、前年の『あすなろ白書』やのちの『ロングバケーション』で知られる北川悦吏子。何気ない日常の台詞回しや、言葉にできない視線の交差を瑞々しく切り取りました。
物語のあらすじは、一流企業の内定を獲得し、学生生活最後の夏休みを持て余していた大学4年生の入江櫂(筒井道隆)が主人公。櫂の部屋に、いとこの杉森稔(いしだ壱成)と、稔の後輩で親戚筋にあたる橘朝美(瀬戸朝香)が転がり込んできたことから、奇妙な男女3人の共同生活が幕を開けます。
【登場人物の相関関係と心情の構図】
・入江 櫂(筒井道隆): 真面目で優柔不断だが誰よりも優しい大学4年生。周囲の期待に応えて就職を決めたものの、自分の生き方に迷いを抱える。
・橘 朝美(瀬戸朝香): 飾らない純粋さを持つヒロイン。次第に櫂の不器用な優しさに惹かれていくが、その想いを素直に出せない。
・杉森 稔(いしだ壱成): 要領がよくムードメーカーだが、心に孤独を抱える後輩。朝美に密かな想いを寄せる。
・相沢 涼一(大沢たかお): 櫂の友人でクールな大人の色気を漂わせる青年。朝美の憧れの存在となる。
ひとつの屋根の下で交錯する「片想いの連鎖」と、社会に出ることへの不安や葛藤。この多角的な関係性こそが、当時の若者たちの心を強烈に揺さぶりました。