大谷選手の思考法を語る上で、最も象徴的なエピソードが「運」に対するアプローチです。高校生の大谷選手は、「運」を高めるための小項目8つとして以下を記述していました。
- ゴミ拾い
- 部屋そうじ
- あいさつ
- 道具を大切に使う
- 審判さんへの態度
- プラス思考
- 応援される人間になる
- 本を読む
メジャーリーグのグラウンド上で、大谷選手がさりげなく足元のゴミを拾い、自らのポケットにしまう光景は今や世界中で称賛されています。これは佐々木洋監督の「ゴミは他人が落とした運。ゴミを拾うことで運を拾っているんだ」という教えを、一過性のパフォーマンスではなく10年以上にわたって血肉化している証拠です。
野球という競技は、どんなに完璧なスイングや投球をしても、風向きや審判の判定、イレギュラーバウンドといった「自力では制御できない運の要素」に勝敗が左右されます。だからこそ大谷選手は、運を単なる偶然として片付けるのではなく、「日頃の徳の積み重ねによって自ら手繰り寄せる確率変数」として捉えていたのです。