インターネット上の掲示板や知恵袋、SNSの言説には、善意から発信されたものであっても誤った情報が氾濫しています。その最たる例が「自宅の庭への埋葬」です。
ネット上では「昔から庭に埋めるのが自然な供養」と語られがちですが、これには深刻な法的・環境的制約があります。自身の所有する私有地であれば死体を埋める行為自体は直ちに違法(廃棄物処理法違反)とはなりませんが、賃貸住宅の敷地や公園、河川敷などの公有地へ埋葬することは不法投棄に該当し、犯罪行為となります。
また、自己所有の庭であっても、深さ1〜2メートル以上掘り下げて石灰を撒くなどの専門的処置を施さなければ、数ヶ月後に異臭が発生したり、カラスや野良犬などの野生動物に掘り返されたりする二次被害が生じます。さらに、将来的に土地を売却・解体する際に心理的瑕疵やトラブルの火種となるリスクも孕んでいます。
もうひとつの誤解は「棺に入れて良い副葬品」の範囲です。「生前好きだったプラスチックのおもちゃや缶詰、分厚いお気に入りの毛布」を棺いっぱいに詰めるケースが散見されますが、化学繊維やプラスチック類は火葬時に大量の黒煙や有毒ガスを発生させ、溶けた化学物質が大切な遺骨に黒く焼き付いてしまう原因になります。副葬品として認められるのは、少量のお花(色の濃い花は骨に着色するため淡い色が望ましい)、一口分のおやつ、飼い主からの手紙など、ごく薄手の可燃物に限られます。