物語のクライマックスとなる結末では、学年末の修了式とともに避けられない別れが訪れます。1年間の激動を共に駆け抜けたペルボーニ先生から修了証書を受け取り、少年たちはお互いの友情を誓い合います。悪童フランティの転落という残酷な現実や、最愛の母を亡くしたガッローネの深い悲痛を共有したクラスメイトたちは、もはや単なる同級生を超えた戦友となっていました。
しかし、物語は単なるハッピーエンドの祝祭では終わりません。エンリコの父の転勤が決まり、一家は住み慣れたトリノの街を離れることになります。駅のプラットフォームで見送りに駆けつけた無二の親友ガッローネと固く抱き合い、列車が走り出すなかで涙を流しながら窓から手を振るエンリコ。子ども時代の無邪気な季節が永遠に終わりを告げ、大人への階段を上り始めるほろ苦い結末は、ネタバレを知った上で読み返してもなお涙を禁じ得ない名場面として読み継がれています。