旅行者の記憶に鮮烈な印象を残した「那須SLランド」が、その長い歴史に幕を下ろしたのは2017年1月のことでした。公式な大々的告知が直前まで少なかったこともあり、突然の営業終了に驚いたファンも少なくありませんでした。
気になる閉館理由の根底にあったのは、複合的な要因です。第一に挙げられるのが建物の老朽化と莫大な維持管理コストでした。1990年のオープン以来、四半世紀以上にわたり稼働し続けた巨大な鉄道ジオラマシステムやドーム構造の維持には、専門的な技術と多額の費用が継続して必要とされていました。
さらに、時代の変遷に伴う観光ニーズの多様化も影響を与えました。体験型アクティビティやおしゃれなカフェリゾートへとシフトしていく那須高原全体のトレンドの中で、古き良きレトロアトラクションとしての集客維持が難しくなっていった現実があります。こうした背景が重なり、運営サイドは惜しまれながらも事業の継続を断念する決断を下しました。