森家と日本のお茶の間を結びつける象徴的な舞台といえば、やはりNHK紅白歌合戦だ。父・森進一は数々の名曲をこの大舞台で披露し、長年にわたり大晦日の顔として国民に親しまれてきた。そして時代の移り変わりとともに、息子たちの世代がJ-ROCKの第一線へと躍り出た。
伝統的な演歌の世界で頂点を極めた両親の時代から、現代のロックシーンを駆け抜ける子どもたちの時代へ。ジャンルや時代を超えて音楽史に名を刻む家族の姿は、日本のエンターテインメント界でも類を見ない奇跡的なストーリーである。
その歴史的な移り変わりを、智寛氏はメディアの内側から見つめてきた。父の歌声が日本中に届く感動も、兄弟たちのシャウトが巨大アリーナを揺らす熱狂も、すべてを知る彼だからこそ、テレビという媒体が持つ言葉以上の力や可能性を信じ続けている。