なぜあの絵は生きているのか?リアルな目を描くプロの技法と劇的変化

なぜあの絵は生きているのか?リアルな目を描くプロの技法と劇的変化

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瞳そのもののクオリティを極限まで高めた後、仕上げとして差がつくのが目元周辺のディテールだ。ここを疎かにすると、瞳だけが浮き上がったアンバランスな絵になってしまう。

まつ毛 デッサン 鉛筆画の基礎にも通じる鉄則だが、まつ毛はまぶたのフチから真っ直ぐ生えているのではなく、まぶたの厚みの外側から前へとカーブを描いて立ち上がっている。毛先に向かって自然に細くなる筆致を意識し、1本ずつ等間隔に並べるのではなく、2〜3本が束になって交差するランダム感を持たせることで、一気に生々しさが増す。

さらに見逃せないのが、目頭にあるピンク色の肉モグラである「涙丘(るいきゅう)」と、下まぶたの膨らみである「涙袋」の存在だ。涙袋 涙丘 描き込みを丁寧に行い、涙が溜まる目頭や下まぶたのキワに微小な光のハイライトを点描することで、潤んだ視線の色気と生体としてのリアリティが完成する。これこそが、プロが実践するリアルな目の描き方の最終奥義だ。

山崎 陸
著者

山崎 陸

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