視聴者を釘付けにしてきたフラッグシップ作品の維持コストは、すでに天文学的な領域に達している。『ストレンジャー・シングス 未知の世界』の最終章に向けた莫大なVFX費用や、巨額の制作費を投じて中世の権力闘争を描く『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』のような超大作は、もはや1話あたり数千万ドル規模の賭けとなっている。
こうしたSF・ファンタジー分野のメガヒット作は、一度火がつけば社会現象を巻き起こす一方、失敗したときの傷口は致命的だ。視聴者の目は年々肥え、中途半端なクオリティのCGや粗雑な脚本は即座にSNSで酷評される。かつてのように「大作だから見る」という牧歌的な時代は終わった。プラットフォーム各社は、ハイリスク・ハイリターンな大作への投資を続けるべきか、それとも低予算のリアリティ番組へと舵を切るべきか、重大な決断を迫られている。