かつて日本のアイドルシーンに激震を走らせたユニットがある。自身を一夫多妻制の「夫」、複数名のメンバーを「妻」と位置付け、ステージ上でリアルな婚姻関係めいた疑似ファンタジーを演じ切った清 竜人25だ。単なる色物企画だと高を括っていた批評家たちは、そのあまりに高度なミュージカル調のアンサンブルと完璧なポップネスに言葉を失った。
彼らが提示したのは、単なるスキャンダラスなギミックではない。偶像を消費するシステムへの強烈な批評であり、究極のエンターテインメントだった。そして今、新たなメンバーを迎えて再始動したプロジェクトは、さらなる成熟と狂気を帯びてアップデートされている。多幸感あふれるコーラスワークの裏側に潜む冷徹な計算。ファンを巻き込んだ壮大なホームドラマは、現代のオーディエンスが渇望していた生々しい祝祭をステージ上に出現させている。