東谷義和氏がかつての交友関係を切り売りする「暴露配信」へと走った決定的なトリガーは、2021年末に表面化した金銭スキャンダルでした。当時、アパレル会社元代表として20年以上にわたり芸能界の裏方アテンド役を務めていた同氏は、人気韓国男性グループ「BTSに会わせる」と偽り、複数の一般女性から多額の現金を詐取した疑惑を持たれていました。この事態を人気YouTuberのヒカル氏が動画で告発したことにより、東谷氏の社会的信用は一瞬で瓦解します。
当時の取材記録や法廷での供述によれば、告発を受けた直後、東谷氏の携帯電話には連日数十件の返済要求と非難が殺到。親交が深かったはずのタレントや実業家たちの多くは一斉に連絡を絶ち、手のひらを返したように距離を置きました。無一文に近い状態で中東・アラブ首長国連邦(UAE)のドバイへ逃亡した東谷氏の胸中に渦巻いたのは、強烈な被害妄想と「自分だけが悪者にされ、切り捨てられた」という怨嗟(ルサンチマン)でした。
2022年2月、YouTubeに開設された「東谷義和のガーシーchannel」の記念すべき第1回動画で放たれた「失うものが何もない男の復讐」という言葉こそが、すべての発端です。そこにあったのは公益性や正義感ではなく、自身を孤立させた元友人たちへの私怨と、借金返済のための金銭獲得という極めて個人的な衝動にほかなりません。かつてアテンドを通じて培った「秘密の共有」という共依存関係が崩壊した瞬間、裏側のカードはすべて標的を刺し殺すための凶器へと変貌を遂げたのです。