タワマン公務員宿舎の東雲住宅は今?破格家賃と退去問題の全真相

タワマン公務員宿舎の東雲住宅は今?破格家賃と退去問題の全真相

タワマン公務員宿舎の東雲住宅は今?破格家賃と退去問題の全真相について見逃せない 注意点を分かりやすい構成で解説いたします。

そもそも、なぜ国家公務員のための宿舎が、坪単価数千万円が飛び交う東京湾岸の一等地にタワー型として建設されたのでしょうか。その源流には、旧耐震基準の古い官舎を集約・有効活用しようとした都有地の高度利用計画がありました。

2000年代後半に計画された江東区東雲 合同庁舎宿舎プロジェクトは、老朽化した複数の分散宿舎を処分し、土地を立体的に高度利用することで都有財産の効率化を図る名目でスタートしました。しかし、2011年の完成直前に民主党への政権交代が起き、折からの事業仕分けブームと東日本大震災の復興増税論議が直撃します。

東雲住宅 豪華批判の理由は明快でした。「国民が増税に喘ぐ中、なぜ公務員だけが湾岸の超高層タワーマンションに破格の家賃で暮らせるのか」という公平性の欠如に対する怒りです。ワイドショーは連日、レインボーブリッジや東京湾を見晴らす眺望を取り上げ、朝霞公務員宿舎の建設凍結問題と連動して世論は沸騰。これに追い詰められた野田内閣と財務省は、2011年12月に財務省公務員宿舎 削減方針を策定し、全国の宿舎戸数を今後5年間で約25%削減、敷地売却を推進する厳しいペナルティを自らに課すことになりました。

東雲住宅そのものは、事業がほぼ完成していたことや震災直後の避難者受け入れに転用されたことで解体や売却を免れましたが、「公務員宿舎行政の暴走のシンボル」という十字架を背負い続けることになったのです。

田中 結衣
著者

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。