八王子のデカ盛り定食界において、双璧として君臨し続けているのが中華料理「大進亭」とそば処「長岡屋」です。この2軒の実態を知らずして八王子の胃袋事情を語ることはできません。
大進亭:子供の拳より大きい「から揚げ」が積み上がる肉の要塞
八王子市大楽寺町の陣秋街道沿いに佇む大進亭。昼夜を問わずガテン系ワーカーや学生、ツーリング客で行列を作る町中華の名店です。看板メニューである「鳥のから揚げ定食」を注文すると、目の前に現れるのは皿からこぼれ落ちそうな肉の山。1個あたり150g〜180gに達する巨大な鶏モモ肉の塊が7個、美しくも威圧的な山を形成しています。
衣はカリッと香ばしく揚がっており、噛めば火傷しそうなほどのジューシーな肉汁が溢れ出します。下味がしっかり染み込んでいるため白米が進みますが、成人男性であっても3個目を迎えたあたりで油と肉密度の壁に直面します。店内には持ち帰り用パック(タッパーおよびアルミホイル)が常備されており、多くの客が2〜3個をその場で平らげ、残りを自宅へのお土産にするスタイルを確立しています。
長岡屋:器の限界を突破する「すり鉢級カツ丼」の圧倒的質量
椚田町の中央大学・帝京大学エリア近くに位置する「長岡屋」。外観はどこにでもある落ち着いた佇まいの日本蕎麦屋ですが、一歩足を踏み入れればカツ丼や天丼の「大盛り」「特盛り」を巡る戦場と化しています。
長岡屋の「カツ丼大盛り」は、運ばれてきた瞬間に思わず息を呑むビジュアルです。一般的な丼ではなく、大型のすり鉢や洗面器のような特大丼に約1.2kgのご飯がみっしりと敷き詰められ、その上に肉厚なロースカツと甘辛い割り下で煮込まれた玉子が鎮座します。さらに最上位に位置する裏メニュー級の特盛りでは、総重量が3kgの大台へと突入します。出汁の効いた蕎麦屋ならではの絶品カツ丼ですが、重力によって押し固められた深層の白米を食べ進めるには、強靭な胃袋とメンタルが要求されます。