アセクシュアリティが世界的な認識を獲得するまでの歴史において、決定的な役割を果たしたのが2001年に設立されたAVEN(アセクシュアル啓発・教育ネットワーク)である。
創設者のデイヴィッド・ジェイ氏によって立ち上げられたこのオンラインコミュニティは、それまで「自分はおかしいのではないか」「世界に自分一人しかいないのではないか」と思い悩んでいた当事者たちを国境を越えて繋ぐプラットフォームとなった。AVENは単なる交流の場にとどまらず、学術研究機関やメディアに対して正確な情報を提供し、アセクシュアリティが病気や障害ではなく、自然な性的指向のひとつのスペクトラムであることを立証し続けてきた。
日本国内でもAVENの資料や議論が翻訳・紹介されたことで、概念の周知が加速した。インターネットの普及によって個々の体験が可視化され、孤立していた個人が「自分のままでいい」と確信できる環境が整いつつある。