税務調査官が手書き書類を調べる際、最初に見るポイントは「筆跡の一貫性」「但し書きの具体性」「金額の妥当性」だ。特に、同一人物が異なる日付の領収書をまとめて発行した疑いや、後から金額や但し書きを加筆修正した痕跡は厳しく追及される。
書き損じが発生した場合、修正テープや二重線と訂正印による修正は避けるべきだ。実務上は該当の用紙に「無効」と大きく朱書きし、控えとともに保管した上で、新しい用紙に一から書き直すのが安全な対処法とされる。また、金銭を受領したにもかかわらず領収書を二重に発行してしまうトラブルを防ぐため、再発行の要請に応じる際は必ず「再発行」と明記しなければならない。
現場でのミスをゼロにするには、記載項目を網羅したチェックシートの活用や、税理士からのアドバイスに基づいた社内マニュアルの整備が有効だ。日本税理士会連合会などが発信する実務指針を踏まえ、不正を疑われない透明性の高い発行手順を定着させることが企業防衛に直結する。