たしぎを語る上で避けて通れない最大の謎が、ロロノア・ゾロの亡き幼馴染「くいな」との異常なまでの類似性です。顔立ちや髪型だけでなく、近眼でドジを踏みやすい点を除けば、剣士としての矜持や「女だからと見下されることへの悔しさ」に至るまで共通する精神性を持っています。
コミックスの質問コーナー(SBS)において、作者の尾田栄一郎氏は「ただの他人の空似」といったニュアンスで触れつつも、物語の核心に触れる明言は巧みに避けてきました。ファンの間では長年、以下のような複数の仮説が議論されています。
1. シモツキ村・霜月家の血縁説
ワノ国編において、くいなの祖父が名工・霜月コウサブロウであることが確定しました。彼が東の海(イーストブルー)へ違法出国した際、同行した侍やその血筋が複数に分かれて広まった可能性があり、たしぎが霜月の血を引く遠戚であるという見方は極めて合理的です。
2. クローン・セラフィム関連説
ベガパンクの技術によるクローン人間や血統因子の実験が作中で次々と明かされたことで、「たしぎはくいなのクローンではないか」という大胆な推測も浮上しました。しかし、年齢設定(たしぎは現在23歳、くいなが生きていれば22歳前後)の矛盾や幼少期の自然な成長過程を考慮すると、直接の人工物である可能性は低く、やはり血筋的な繋がりに帰着すると見るのが自然です。
ローグタウンで初めて対面した際、ゾロが「お前…くいな…!?」「顔だけじゃねェ…!! 言うことまで同じだ…!!」と激しい動揺を見せた描写は、単なるギャグシーンではなく、物語の結末に向けた重要な宿命の糸であることを物語っています。