銀座という街は、常に古き良き歴史と新しいトレンドの摩擦によってエネルギーを生み出してきた。その最前線に位置するのが、この巨大な構造体である。低層部に構える歌舞伎座の桃山様式風の大屋根。その背後にそびえ立つ近代的な高層ビル。一見すると対極にある二つの要素が、絶妙なバランスで調和している。世界中を探しても、これほど大胆な建築的意図を結実させた例は稀だ。
劇場内へ足を踏み入れれば、そこには幾重にも重なる歌舞伎の美の世界が広がる。一方で、専用のエレベーターに乗って上層階へ移動すれば、静寂と最先端のITインフラを備えた高機能オフィスが広がっている。この極端なコントラストこそが、ここで働く人々に刺激を与え、訪れる人々に強い印象を刻み込む理由だ。