出される料理は、一見すると伝統的なパリのビストロ料理だ。しかし一口口に含むと、その概念は心地よく裏切られる。
オーナーシェフは、パリの名店で腕を磨いたのち、日本の伝統食文化と発酵技術を長年研究した異色のキャリアを持つ人物。フランス産の上質な鴨肉や旬の野菜に、日仏の厳選された出汁(コンソメと昆布・鰹節のハイブリッド)や熟成調味料が絶妙なバランスで組み合わされている。濃厚でありながら後味は極めて軽やか。伝統への敬意と先進的なアプローチが見事に融合した一皿一皿は、まさに2026年の最前線を行くガストロノミーの姿だ。