熊肉の特性を余すところなく味わい尽くす代表格が、伝統の「熊鍋」と日常の滋養汁である「熊汁」です。熊の脂は沸騰した出汁の中で乳化し、根菜類と結びつくことで、他の肉類では到達し得ない濃厚なコクを放ちます。
本場仕立て「至高の味噌仕立て熊鍋」レシピ(4人前)
熊肉の力強い旨味を受け止めるには、風味豊かな田舎味噌や仙台味噌など、大豆の粒感が残る熟成味噌が最も調和します。
【材料】
- 熊肉薄切り(バラ・ロース混合):300〜400g
- 根曲がり竹(または水煮タケノコ):150g
- 牛蒡(ささがき):1本
- 大根(短冊切り):1/4本
- 舞茸または平茸:1パック
- 長ネギ(斜め切り):2本
- せり(または春菊):1束
- 出汁:昆布と干し椎茸の戻し汁 1,200ml
- 調味料:味噌 80〜100g、純米酒 100ml、みりん 大さじ2、おろし生姜 小さじ1
【調理手順】
- 鍋に出汁、純米酒、ささがき牛蒡、大根を入れて火にかけ、根菜類が柔らかくなるまで煮ます。
- 調味料(味噌の半量、みりん、おろし生姜)を加え、舞茸とタケノコを投入します。
- 下処理を済ませた熊肉を広げながら投入し、中火でアクを丁寧にすくいながらしっかりと加熱(沸騰状態で最低5分以上)させます。
- 残りの味噌を溶き入れ、長ネギを加えて一煮立ちさせます。最後にせりを山盛りに乗せ、余熱で火を通したら完成です。
口に含んだ瞬間、舌の上でさらりと溶ける脂身の甘さと、牛蒡や舞茸の野趣あふれる香気が渾然一体となり、驚くほど上品な余韻が広がります。シメにはうどんや蕎麦を投入することで、溶け出した熊脂の旨味を一滴も残さず堪能できます。