欅坂46の歴史において、カリスマ的センター・平手友梨奈と、グループの「知性と柔和さ」を担った長濱ねるのコントラストは、物語の最も美しい核でした。性格もバックグラウンドも対照的だった2人ですが、初期から互いを深く理解し合う盟友でもありました。
平手は長濱の知性と包容力に絶大な信頼を寄せており、過酷なセンターの重圧に押しつぶされそうになっていた時期、長濱だけに弱音を吐くことも少なくありませんでした。一方の長濱も、表現者として身を削る平手の痛みを誰よりも近くで見守り、寄り添い続けました。2人が中心となったユニット曲『微笑みがえし』や、今泉佑唯・小林由依らと組んだ楽曲で見せた無邪気な笑顔は、緊迫感あふれる欅坂46の中で唯一のオアシスとして機能していました。
また、欅坂46のシングル表題曲において長濱が単独センターを務めることはありませんでしたが、カップリング曲や特別ユニットでは数々のセンター曲を担当しました。『エキセントリック』での印象的なパート配置や、五人囃子名義の『少女には戻れない』など、彼女が中央に立つ楽曲は、グループの持つ攻撃性とは一線を画した「繊細な哀愁」を提示し、表現の幅を大きく押し広げました。