裁縫に不慣れな方が最も恐れるのは、「布端がボロボロとほつれる」「縫い目が歪んで長方形にならない」「数回の洗濯で持ち手が千切れる」といった失敗です。レッスンバッグ作りに挑むミシン初心者が既製品に劣らないプロ級の仕上がりを手に入れるためには、ミシンを動かす前段階における「下準備の精度」が仕上がりの8割を決定づけます。
第一の鉄則は、布地の縮みを防ぐ「地直し(水通しとアイロン掛け)」を怠らないことです。特に綿麻やオックス、綿カス残しのナチュラル生地は、完成後に洗濯すると3%〜5%程度縮小する特性があります。園や学校の指定寸法ギリギリで作った場合、一度洗っただけで「お道具箱が入らなくなった」というトラブルに直結します。裁断前に一度水に浸して陰干しし、地の目を整えてアイロンを当てる工程を省いてはなりません。
第二の鉄則は、縫い代を正確に倒すアイロンワークです。縫い進めるごとに縫い代をアイロンで割る、あるいは片倒しにする丁寧な一手間が、角の立ったシャープなフォルムを生み出します。レッスンバッグの作り方は簡単な直線縫い主体に見えて、布地の重なりによる厚みをいかにコントロールするかが成否を分けます。