ヨルダン代表の強さの根幹にあるのは、極めて機能的かつ割り切った「5-4-1(守備時)/3-4-3(攻撃時)」の可変フォーメーションです。
前任のフセイン・アムータ監督が構築し、後任のジャマル・セラミ体制にも引き継がれているこのシステムは、アジア屈指の堅守速攻を誇ります。自陣ペナルティエリア手前に強固なブロックを敷き、中央への侵入を徹底的に封鎖。相手が攻めあぐねて前がかりになった瞬間、驚異的なスピードでトランジション(攻守切り替え)を発動します。
強さの理由をまとめると、以下の3点に集約されます。
① 欧州トップレベルの個を活かした単独突破力
後方でボールを奪った後、前線のタレントに預ければ1〜2人でフィニッシュまで持ち込めるため、無理に全体のラインを押し上げるリスクを冒す必要がありません。
② 中東特有のフィジカルコンタクトとインテンシティの高さ
球際の激しさと空中戦の強さはアジア屈指です。特にペナルティエリア内でのシュートブロックに対する執念は凄まじく、相手の決定機をことごとく潰します。
③ 研ぎ澄まされたセットプレーのデザイン
オープンプレーで押し込まれる展開が続いても、コーナーキックやロングスローから一発で試合をひっくり返す緻密なセットプレー戦術が用意されています。