受験生や保護者が最も気にする「都立府中高校のリアルな評判」とはどのようなものでしょうか。口コミ掲示板やSNSなどのネットの反応を洗うと、「派手さはないが平和で居心地が良い」「いじめの噂を聞かない穏やかな学校」といった肯定的な評価が並ぶ一方、「進学校のような張り詰めた緊張感がないため自分を律せないと流される」という指摘も散見されます。
取材班が実際の卒業生や保護者コミュニティの声を集約したところ、浮かび上がってきたのは「等身大で背伸びをしない青春を謳歌できる環境」でした。ある卒業生の手記には次のような回想が記されています。
「中学時代は定期テストの順位争いで神経をすり減らしていたけれど、府中高校に入ってからは周囲と変に競い合うギスギス感が一切なかった。先生方も生徒一人ひとりのペースを尊重してくれて、放課後に教室に残って友人と他愛もない話をしたり部活動に没頭したりした時間は一生の宝物になっている」
こうした現場証言が示す通り、同校には多摩エリア特有ののどかで温和なコミュニティが形成されています。ただし、この「居心地の良さ」は裏を返せば、自発的に目標を設定しない生徒にとってぬるま湯の環境になりかねないリスクを孕んでいます。周囲の空気に流されて勉強を後回しにしてしまうと、高校3年生の秋を迎えた段階で進路選択の幅が狭まるというシビアな現実があることも、在校生たちのリアルな本音から読み取れます。