救急医療機関の臨床記録やSNS・知恵袋等に寄せられた患者の闘病手記を精査すると、単なる首の痛みと重篤疾患の初期対応における生々しいギャップが浮かび上がってきます。
ある40代男性の手記によると、「朝起き抜けに首の右後ろに鋭い激痛が走り、酷いぎっくり首だと思って市販の鎮痛薬を服用した。しかしぎっくり首でロキソニンが全く効かない状態が続き、夕方には強い回転性めまいと吐き気に襲われて救急搬送された。結果は右椎骨動脈解離による小脳梗塞一歩手前の状態だった」と振り返っています。
また、救急隊員の現場証言では、「首が痛くて動けないという通報で出動した際、単なる寝違えかと思いきや、血圧が200近くまで跳ね上がり、瞳孔不同やろれつ障害が見られた事例が複数ある」と指摘されています。激痛によって一歩も動けない状態に陥った際、無理に痛みを我慢して自力歩行を試みたり、家族の運転する自家用車で無理に移動しようとして車内で意識を失うケースは極めて危険です。
現場の医師が一様に口を揃えるのは、「痛みの強弱ではなく、痛みの始まり方(何時何分何秒に痛くなったと言えるような突発性があるか)と、痛みに付随する神経症状の有無が命を分ける」という現実です。