母の死に伴い発生した遺産問題や周囲の環境の激変は、まだ20代前半だった彼女の心を容赦なくすり減らしていった。残された遺産と多額の金銭をめぐる大人たちの思惑、そして母を失った心の空洞を埋めるために足を踏み入れたのが、新宿・歌舞伎町のホストクラブだった。孤独を埋めるための散財はエスカレートし、あっという間に預金は底をつき、借金だけが膨れ上がっていった。
金銭トラブルや恐喝未遂容疑での逮捕報道、セクシー女優への転身、ストリップ劇場への出演。メディアは連日、かつての清純派二世タレントの変貌をスキャンダラスに書き立てた。母の再婚相手であった尾崎健夫ら親族との距離も次第に広がり、彼女は文字通り孤立無援の闇へと沈んでいった。誰かを信じては裏切られ、自暴自棄になっては自らの居場所を破壊してしまう悪循環。そこには、母の面影を追い求めながらも決して届かない、深い悲哀が横たわっていた。