ファスナースライダーの外れ方には、大きく分けて「片側だけがレールから抜けてしまった状態」と「スライダー金具が左右両方のレールから完全に脱落してしまった状態」の2パターンが存在します。それぞれ復旧のためのアプローチが全く異なるため、まずは目の前のファスナーがどちらの状況にあるかを冷静に見極める必要があります。
スライダーの内部は、左右から進入したエレメント(ギザギザの務歯部分)を中央で噛み合わせるための「Y字型のトンネル構造」になっています。上部の広い開口部から左右のエレメントが入り、狭い下部の出口から1本に結合されて出ていく仕組みです。この進入角度と高さを揃えてあげることが、ファスナースライダー入れ方における最大の鉄則です。
ファスナースライダー外れた片方の復旧手順は次の通りです。まず、スライダーが残っている側のテープの最下部(または一番奥)までスライダーを引き下げます。次に、外れてしまった側のテープ端を、スライダーの空いている側の溝へと斜め上から滑り込ませます。もし隙間が狭くて入らない場合は、マイナスドライバーの先をスライダーの側面に差し込み、テコの原理でコンマ数ミリだけ溝を広げると、スムーズにテープを迎え入れることができます。
一方、完全に脱落したファスナースライダー外れた両方のケースでは、両側のエレメント先端の高さを完全に水平に揃えた状態で、スライダーの広い口(頭部側)から同時に押し込まなければなりません。手先だけで支えようとすると金具がブレてしまい、左右の歯が互い違いにズレて入ってしまうため、作業台や固定器具を使うのが成功への近道です。