毎年の風物詩として定着していた大型メドレーですが、2020年代半ばにかけて大きな転換期を迎えます。視聴者やファンの間で「従来通りのシャッフルが見られない」と困惑が広がった背景には、業界構造の抜本的な変化が存在していました。THE MUSIC DAYシャッフルメドレーなくなった理由を探ると、複数の要因が複合的に絡み合っている実態が浮かび上がります。
最大の転機となったのは、旧ジャニーズ事務所の解体と新会社への移行プロセスです。STARTO ENTERTAINMENTシャッフルメドレーとして旧来の枠組みをそのまま継続するには、権利関係の整理や個別マネジメント契約の移行など、クリアすべき法務・実務的課題が山積していました。当時の特番インタビューや関係各所への取材資料が示す通り、タレント個々の権利保護や楽曲ごとの原盤・出版権の再確認が最優先された時期であり、大人数が一堂に会する大規模なカバー企画は慎重な対応を余儀なくされたのです。
さらに見逃せないのが、音楽シーンそのものの地殻変動です。LAPONEエンタテインメント所属のJO1やINI、BMSGが手掛けるBE:FIRSTなど、高いパフォーマンス力を持つ新世代ボーイズグループが次々と台頭。日本テレビ側としても、公共の電波を預かるキー局として「単一事務所への依存脱却」と「音楽シーン全体の公平な映写」を掲げる編成方針へと舵を切りました。その結果、従来の特定事務所に特化したメドレー枠は縮小され、より広範なアーティストによるコラボレーションへと番組全体の設計思想がシフトしていったのです。